肛門圧機能について

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肛門圧機能訓練

肛門の機能は高齢になるに伴い低下し、いろいろな訴えが多くなってきます。
自分で動かすことのできる外括約筋は、自己訓練をすることによって回復は期待できます。
内括約筋は無意識に (眠っているときでも) 緊張していて、便もれを防いでいます。この筋肉は自己訓練では回復できません。
肛門と直腸は陰部神経と自律神経により支配され、両者の共同運動により複雑に直腸肛門機能がコントロールされている。陰部神経障害や、自律神経障害がなければ回復可能。

機能訓練の種類

  1. 骨盤底筋体操
  2. バイオフィードバック訓練
  3. 低周波治療

内・外肛門括約筋の双方の機能を回復させるには、低周波の電気刺激が有効です。

バイオフィードバック 機材
バイオフィードバック 機材

肛門機能検査

特殊な装置で測定して、パソコンで解析します。

直腸肛門機能検査 機材
直腸肛門機能検査 機材
最大静止圧 (MRP)
主に内肛門括約筋の力を反映し (80%)、肛門の閉鎖状態がわかる。
MRPは50-100mmHgくらいで、直腸脱では低く、内痔核、裂肛や狭窄で高くなる傾向がある。
MRPが低いと、しらないうちに便が漏れてしまう。
最大随時収縮圧 (MSP)
外肛門括約筋の機能を反映し、MSPは80-200mmHgくらいである。
MSPが低下すると、便意を感じてから、トイレまで間に合わない (切迫性の失禁)。

検査の必要な方

  1. ガスが漏れる、便が漏れる (肛門の締りが悪い)
  2. 残便感、排便困難
  3. 直腸脱 (手術前後)
  4. 直腸痛
  5. 肛門の変形や括約筋損傷
  6. 肛門狭窄